PR

フィラメント種類別ガイド:純正品と汎用品、どっちを選ぶべき?初心者が最初に知るべき3つのポイント

記事内に広告が含まれています。

「3Dプリンターを買ったのはいいけど、フィラメントの種類がありすぎて何を選べばいいかわからない……」

こんな悩み、すごくよくわかります。実際に私も最初は「PLAって何?ABSって何が違うの?」という状態で、とりあえず安いPLAを買って失敗した経験があります。

この記事では、ネット上の「フィラメント種類 選び方」記事にはあまり書かれていない、実際に印刷するときに役立つリアルなポイントに絞ってお伝えします。

結論から言うと、最初に選ぶべきは間違いなくPLA(ポリ乳酸)です。ただし、「どこのメーカーのを選ぶか」というのが実はもっと重要で、ここを間違えると「純正品じゃないから保証対象外」というより前に、「そもそもきれいに印刷できない」というストレスに見舞われます。

この記事を読めば、フィラメントの基本的な種類の違いはもちろん、純正フィラメントとサードパーティー製の実質的な違い、そして「説明書に書いてある温度通りにやってもうまくいかない」という罠の回避方法までわかるようになります。

まずはここから:フィラメントの「基本の3種類」をざっくり理解する

フィラメントには数十種類の素材がありますが、初心者がまず覚えておくべきはこの3つです。

フィラメント種類特徴適正温度(目安)向いている用途
PLA印刷が簡単で臭いが少ない。初心者に最適ノズル190〜220℃/ベッド非加熱〜60℃フィギュア、試作品、インテリア雑貨
PETGPLAより強く、少し柔軟性がある。屋外でも使えるノズル230〜250℃/ベッド70〜90℃実用的な部品、容器、防水パーツ
ABS強度と耐熱性が高いが、反りやすく臭いが強いノズル230〜260℃/ベッド90〜110℃(エンクロージャー必須)機械部品、耐熱が必要なパーツ

この表を見ると「用途で選べばいいんだな」と思いがちですが、実はそう単純ではありません。ここからが本題です。

純正フィラメント vs 汎用品:印刷品質とノズル寿命に本当に差は出るのか

3Dプリンターメーカーは「純正フィラメントの使用を推奨します」とほぼ必ず言います。でも、純正品は1kgあたり4,000〜6,000円するのに対し、Amazonなどで売っている汎用品は2,000円台から買えます。この差額、どう思いますか?

結論から言うと、差は確かに出ます。ただし「絶対に純正じゃなきゃダメ」というわけでもありません。

純正フィラメントのメリット(メーカーが言っていること)

各メーカーは純正品を使う理由として「最適な印刷プロファイルがプリセットされている」「ノズル詰まりのリスクが低い」と説明しています。FLASHFORGE社の公式サイトでも、純正フィラメントの推奨やセール情報(2023年7〜8月に10%OFFセールを実施した実績あり)を発信しており、自社製品との相性を重視していることがわかります。

実際のところ、純正品はそのプリンターでテスト済みの配合が使われているため、説明書通りの温度設定でほぼ失敗しません。特に初心者のうちは「純正品で練習する→慣れてきたら汎用品を試す」という順番が安定します。

汎用品のリスク(実はここが盲点)

汎用品で起こりがちなトラブルにはこんなものがあります。

  • 表示温度と実際の適正温度がズレている:同じ「PLA」でも、メーカーによって190℃でキレイに出るものもあれば、220℃まで上げないと溶け切らないものもあります。
  • 直径精度のバラつき:1.75mmと表示されていても、実際には1.70〜1.80mmとムラがあると、エクストルーダーが詰まりやすくなります。
  • 湿気を吸いやすい配合:特に安価なフィラメントは乾燥剤が少なく、開封後すぐに湿気を吸って印刷品質が落ちることがあります。

とはいえ、最近のサードパーティーフィラメントは品質が向上しています。実際にX(旧Twitter)上では、「純正品じゃなくても問題なく使えている」という投稿が多く見られる一方で、「メーカーを変えたら同じ温度設定で印刷品質がガラッと変わった」という声も複数確認されています。つまり、「汎用品=悪い」ではなく「当たり外れがある」というのが実態です。

フィラメントの「表示温度の罠」:メーカーごとの適正温度バラつき対策

これは初心者が最初にぶつかる壁のひとつです。

なぜ同じPLAなのに温度が違うのか

フィラメントは射出成型用のペレット材とは異なり、「細く長く均一」で「リールに巻ける」ようにするために添加剤が多く含まれています(3Dプリンター情報ポータル「Sharelab」の2026年1月の解説より)。この添加剤の種類や配合比率がメーカーによって異なるため、同じPLAでも適正温度が変わってくるのです。

温度設定の見つけ方(実践編)

説明書に「ノズル温度200℃」と書いてあっても、実際にはテンパー(温度調整)が必要なケースが多いです。以下の手順で最適な温度を探してください。

  1. まずは表示温度の下限でテスト印刷(例:190℃)
  2. 5℃ずつ上げて、積層の状態を観察する
  • 糸引き(ストリンギング)が多い → 温度が高い可能性
  • 押し出しが不安定でガリガリ音がする → 温度が低い可能性
  1. ベッド温度も同様に調整する

特にPETGは糸引きが発生しやすい素材として知られており、ユーザーからも「PETGの糸引きをどう調整すればいいかわからない」という悩みの声が複数上がっています(Yahoo!知恵袋、2026年8月確認)。PETGの場合は冷却ファンをオフまたは弱めに設定し、リトラクション(引き戻し)量を増やすことで改善することが多いです。

実際のユーザーが語る「フィラメント選びの失敗談」から学ぶ

私がSNSやQ&Aサイトで実際に確認したユーザーの声を要約すると、以下のような傾向がありました(X、Yahoo!知恵袋、2026年8月4日確認)。

よくある失敗パターン

  • 「ABSが思い通りに印刷できず反ってしまった」という初心者の声が複数:初心者がいきなりABSに挑戦するのは危険です。エンクロージャー(筐体)がないとほぼ成功しません。
  • 「説明書の温度通りに設定してもメーカーが変わると印刷品質が違う」という指摘:これはまさに先ほど説明した「表示温度の罠」です。
  • 「PLAなら何でもいいと思って安いのを買ったらノズル詰まりが多発」:直径精度の悪いフィラメントを使うと、ノズル詰まりの頻度が格段に上がります。

逆にうまくいったパターン

  • 「最初は純正PLAで練習して、慣れてから他メーカーのPLA+(強化PLA)に乗り換えた」という成功例が複数確認されました。
  • 「PETGは最初は苦戦したけど、リトラクション設定を調整したらきれいに印刷できるようになった」という克服事例も。

これらの声からわかるのは、フィラメント選びで最も重要なのは「自分のプリンターとの相性」と「設定を調整する忍耐力」だということです。

フィラメント保管の落とし穴:PLAは「意外と大丈夫」、ナイロンは「即アウト」

多くの記事が「フィラメントは湿気に注意」と書いていますが、素材によって吸湿スピードがまったく違います。この差を知っているだけで、無駄な乾燥剤の買い替えコストを減らせます。

素材別・吸湿しやすさランキング

フィラメント種類吸湿しやすさ開封後の目安保管のポイント
PLA★(低い)数週間は大丈夫ジッパーバッグ+シリカゲルでOK
PETG★★(中程度)数日で影響が出ることがある密閉容器推奨
ABS★★(中程度)数日で影響が出ることがある密閉容器推奨
ナイロン(PA)★★★★★(非常に高い)数時間で劣化乾燥機(フィラメントドライヤー)必須級

特にナイロンは「吸湿すると泡が入ったように印刷される」という現象が起き、強度も激減します。ナイロンを使う予定があるなら、フィラメントドライヤーの購入を真剣に検討したほうがいいレベルです。

カーボンファイバー配合やPEEKのような「上級者向け素材」はいつ使うべきか

カーボンファイバー配合フィラメント(PA-CFなど)

カーボンファイバー配合のフィラメントは、アルミニウムと同等の強度を持つとも言われており(「Sharelab」2026年1月)、金属加工からの置き換えが進んでいると見られます。ただし、専用のハードニーズスチールノズルが必須で、通常の真鍮ノズルはすぐに摩耗します。価格も1kgあたり10,000〜20,000円と高価です。

PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)

PEEKは医療や航空宇宙分野で使われる超高性能素材で、1kgあたり50,000〜100,000円という価格帯です(「Sharelab」2026年1月)。産業用の高温対応機種でないと印刷できないため、一般的な家庭用プリンターユーザーが手を出すフェーズではありません。

これらの素材は「印刷できるか」より「何を作るか」が先です。強度が必要ならまずはABSやPETGで試作し、それで足りない場合に初めて検討するのが現実的です。

まとめ:結局、初心者は何を選べばいいのか

ここまでの話を総合すると、以下のようなステップでフィラメントを選ぶのが最も失敗が少ないです。

  1. まず純正のPLA(またはPLA+)を1巻買う:自分のプリンターで「正常な印刷」がどういうものかを知るための基準になります。印刷品質に不安があるときは「純正品なら問題ない」という判断基準が持てます。
  2. 印刷に慣れてきたら、同じPLAでも別メーカーのものを試す:このときに「表示温度の罠」を経験し、温度調整のスキルが身につきます。
  3. 用途に応じてPETGやABSにステップアップする:ABSに挑戦するときは、エンクロージャーと換気設備を必ず準備してください。

フィラメント選びで一番やってはいけないのは、「値段だけで決める」ことです。確かに2,000円台のフィラメントもありますが、ノズル詰まりでストレスが溜まり、印刷品質が悪くて「3Dプリンターつまらない」と思ってしまうくらいなら、最初の1巻だけは信頼できるメーカーのものを選ぶべきです。

まずは純正品で「きれいに印刷できる経験」を積んでください。その経験が、後からサードパーティー製のフィラメントを試すときの「正しい判断基準」になりますよ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました