PR

3Dプリンターでシリコンを使うには?価格帯と選び方のリアルな選択肢

記事内に広告が含まれています。

「3Dプリンターでシリコンみたいな柔らかい素材を使いたい」——そう思ったとき、まず頭に浮かぶのが「値段はどれくらい?」という疑問だと思います。結論から言うと、シリコン素材を3Dプリントする方法は大きく分けて3つあり、価格帯は数千円レベルから1,500万円以上まで実に幅広いんです。今回は、この「シリコン価格」を軸に、それぞれの選択肢がどんな人に向いているのかを具体的に解説していきます。

シリコン3Dプリントの価格帯は3つのルートでまったく違う

「シリコン」と一口に言っても、3Dプリントの世界では実現方法がいくつかあります。大きく分けると、専用の産業用プリンターを買うルート、一般的なフィラメント式プリンターで代替素材を使うルート、そして出力サービスに外注するルートです。この3つで価格はもちろん、品質や導入のハードルもまったく変わってきます。

ルート①:シリコン専用機を購入する(産業用・1,500万円〜)

シリコンをそのままダイレクトに造形できる専用機は、現状かなり限られています。その中でも国産モデルとして注目されているのが、ホッティーポリマー社が開発した「SILICOM(シリコム)」という機種。2022年11月に発表されたこのマシンは、液体のシリコーンゴムを特殊な工法で積層していくLAM方式を採用していて、販売予定価格はなんと税抜1,500万円(2022年発表時点)でした。現在は価格が「お問い合わせ」扱いになっているので、実際の購入時には変動している可能性がありますが、いずれにしても個人で気軽に手を出せる領域ではないことは間違いありません。

ただ、このSILICOMのすごいところは、従来のシリコン3Dプリンターでは難しかった透明性の高さと積層痕の少なさを実現している点。従来機では白濁してしまうケースが多かったんですが、SILICOMは自社開発のスライサーソフトや特許技術によってクリアな仕上がりを可能にしているんです。つまり、「シリコン3Dプリントは透明じゃない」というのはもう古い常識。少なくともこのクラスのマシンに関しては、別の話になってきます。

ただし、1,500万円という価格は本体だけの話。材料となるシリコンのカートリッジ代やメンテナンスコストも別途かかるので、導入できるのはどうしても大企業や研究機関、あるいは最終製品の試作を大量にこなすような現場に限られるでしょう。

ルート②:代替フィラメントを使う(家庭用・本体数万円+材料7,000円/kg〜)

「さすがに1,500万円は無理……」という方にとって現実的なのが、FDM方式の家庭用3Dプリンターで使えるシリコンライクなフィラメントを利用する方法です。具体的にはTPU(熱可塑性ポリウレタン)やTPE(熱可塑性エラストマー)といったゴム質の素材がこれにあたります。

これらのフィラメントは、一般的なPLAやABSと同じように、手頃な価格のFDMプリンターで出力できます。例えば、Adventurer 5M(FLASHFORGE製)やA1 mini(Bambu Lab製)、Ender-3 V3(Creality製)といった人気機種はどれも対応可能です。本体価格はだいたい数万円から10万円程度で手に入りますから、最初のハードルはぐっと下がります。

材料費はというと、TPUやTPEのフィラメントは1kgあたり約7,000円〜が相場(i-maker.jp調べ、2023年9月時点)。純粋なシリコンではありませんが、柔らかくてしなやかな質感はかなりシリコンに近いものがあります。ただし、ここで一つ注意してほしいのは、FDM方式ならではの「積層痕」が出やすいこと。表面のざらつきや段差はどうしても残るので、透明性や表面の滑らかさを求められる用途には向いていません。

それでも、強度や衝撃吸収性に優れているので、プロトタイプの試作や、実用性重視のパーツ作りには十分すぎる選択肢です。コストパフォーマンスを最優先するなら、このルートが現実的でしょう。

ルート③:出力サービスに外注する(都度課金・数千円〜)

「機械を買うのはまだ早い」「たまにしか使わない」という場合は、3Dプリント出力サービスを利用するのがスマートです。DMM.makeや3day-printerなど、国内には複数のサービスがあり、データをアップロードすればシリコン系の素材で出力してくれます。

例えば、DMM.makeでは「ゴム・シリコン系」の素材を選択可能で、形状やサイズに応じて見積もりが取れる仕組み。参考までに、受託サービスでのゴムライク樹脂を使った出力は、モックアップサイズで30,000円〜 程度の事例があります(3day-printer参照)。純正のシリコン素材を選ぶとさらに高くなりますが、逆に言えば、「高額な機械を買わずに、必要なときにだけ高品質な出力を得られる」のが最大のメリットです。

特に、最終製品に近い見た目や質感が求められるケースや、複雑な形状で積層痕を極力減らしたいときは、プロの業者に任せるのが結果的に安上がりだったりします。つまり、「頻度」と「求める品質」のバランスで、このルートを選ぶかどうかが決まってくるわけです。

結局、どのルートを選べばいいの?——目的別で整理すると

ここまで3つのルートを見てきましたが、それぞれにまったく異なる価格帯と特性があります。もう一度、ざっくりと整理してみましょう。

  • 圧倒的なシリコン純度と高品質が欲しい、かつ予算が潤沢な企業・機関 → 専用機(SILICOMなど)を導入。1,500万円以上の投資は大きいですが、その分、透明性や表面仕上げは唯一無二のクオリティです。
  • 個人で手軽に、シリコンっぽい柔らかい素材を試したい → 代替フィラメント(TPU/TPE)をFDMプリンターで使う。本体+材料で10万円以内から始められます。積層痕には目をこぼす必要がありますが、実用レベルとしては十分。Adventurer 5MやA1 miniのようなエントリーモデルでも問題なく扱えます。
  • コストを抑えつつ、プロ並みの仕上がりが欲しい時だけ使いたい → 出力サービスに外注。都度の費用はかかるものの、本体投資ゼロで高品質なシリコン造形が手に入ります。

最新の専用機SILICOMが示す「シリコン3Dプリント」のこれから

今回の調査で特に注目したいのは、ホッティーポリマー社のSILICOMの存在です。この機種が登場したことで、「シリコンは3Dプリントに向いていない」「どうしても透明性は犠牲になる」という従来のイメージが、少なくとも産業用の領域では覆されつつあります。2022年の発表からまだ数年、価格は高いままですが、技術の進歩とともに今後徐々に選択肢が広がっていく可能性は十分にあるでしょう。

シリコン価格で迷ったら「自分の使い方」に戻ろう

「3Dプリンター シリコン 価格」で検索する人が本当に知りたいのは、単なる数字の羅列ではなく、「自分にはどの方法が合っているのか」という判断材料だと思います。どれだけ高額な専用機でも、年に1回しか使わなければもったいないですし、逆に毎日シリコン部品を出力するなら、外注より自前で機械を抱えたほうがコストダウンになるでしょう。

大切なのは、「何を作りたいか」「どのくらいの頻度で使うか」「どこまで品質にこだわるか」という自分の目的に立ち返ること。今回紹介した3つのルートと価格帯を参考に、ぜひあなたにとってベストな選択肢を見つけてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました